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国文法と日本語文法の違い。

義務教育で行なわれる国語の時間の国文法と、外国人に日本語を教える日本語教育のための日本語文法とでは内容に違いがあるとのことですが、どのように違うのでしょうか。
例えば、日本語文法でも「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」や、「五段・上一段・下一段」などの活用を外国人に教えるのでしょうか。
一方、国文法では「イ形容詞」「ナ形容詞」などという事柄は無いというのを読んだ気がしますがこれは本当ですか。
詳しい中身や、体系の違いを知りたいのですが、御存知の方おられましたらよろしくお願い致します。

投稿日時 - 2008-02-12 21:10:48

QNo.3769972

困ってます

質問者が選んだベストアンサー

「義務教育で行なわれる国語の時間の国文法」は,普通「学校文法」と呼びますので,ここでもその言い方を使います。
一方「外国人に日本語を教える日本語教育のための日本語文法」は,便宜上「日本語教育文法」と呼ぶことにします。

学校文法は,橋本進吉の学説(橋本文法)が土台になっており,また,高校で学ぶ古文につなげるため,文語文法との一貫性を重視しているところがあります。
一方,日本語教育文法では,古文のことはあまり考えず(レベルが上がってきてから改めて考えることにして),さしあたって現代の日本語だけを理解するのに便利です。

>日本語文法でも「未然・連用・終止・連体・仮定・命令」や、「五段・上一段・下一段」などの活用を外国人に教えるのでしょうか。
前者の6活用形は,通常は教えません。別の活用形を設定します。
活用形の設定のしかたは,これまたいろいろな流派がありますが,「基本形(あるいは終止形,学校文法の終止形に同じ)」「マス形(学校文法の連用形)」「テ形(学校文法の連用形,音便があるときは音便になった方)」「ナイ形(あるいは否定形,学校文法の未然形+ナイ)」「条件形(仮定形+バ)」「過去基本形(連用音便形+タ)」などがよく見られます。

一方,後者の活用の種類は,教えます。
「五段」などの名称を使わない流派もありますが,基本的には学校文法と同様です。

>一方、国文法では「イ形容詞」「ナ形容詞」などという事柄は無いというのを読んだ気がしますがこれは本当ですか。
国文法にもまたいろいろな学説がありますが,学校文法に限っていえば本当です。
「イ形容詞」だけを学校文法では形容詞と呼び,「ナ形容詞」は形容動詞となります。古文の形容動詞(ナリ活用,タリ活用)の名残だからです。

他にも,学校文法では助動詞に入れられる「AはBだ」の「だ」を,独立して「判定詞」として扱ったりします。
韓国語の指定詞(イダ,アニダ),英語のcopula(be動詞など)に通じるものがあるような気がします。

なお,韓国語は日本語にかなり近いところがありますので,日本の学校文法を使って教えることがよくあります。
韓国の高校の第2外国語の中に日本語がありますが,この教科書を見ても,日本の学校文法に則った説明がされていますし,日韓辞典をみると,品詞の立て方や巻末の活用表など,日本の国語辞典と同様です(もっともこれには,国語辞典を元にして作っているという事情もあるのでしょうが)。
したがって,ウィキペディアに
「日本語を母語としない人に対する日本語教育においては、もはや橋本文法で指導を行っている教師は皆無といっていい状況である。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%96%87%E6%B3%95
と書いてあるのは,ちょっと言い過ぎではないでしょうか。
外国人の日本語学習者の中で韓国人の数はつねにトップクラスですから。

>詳しい中身や、体系の違いを知りたいのですが
それぞれの詳しい中身は,たくさん本が出ていますので,それを見ていただくのが早道でしょう。
特に学校文法については,中学生向けのかなり詳しい国語文法の参考書がたくさん出ていますので,書店などで手に取ってみてください。

日本語学習文法の本もたくさんありますが,わりとスタンダードなのが
益岡隆志・田窪行則著『基礎日本語文法(改訂版)』くろしお出版
http://www.amazon.co.jp/dp/4874240666/
です。
いかにも文法書というか,わりとさらっと書いてありますので,これの副読本とでもいうべき
益岡隆志著『24週日本語文法ツアー』
http://www.amazon.co.jp/dp/4874240844/
を併読されると理解が深まるかと思います。(説明が丁寧で,とても読みやすい本です。)
また,ウェブ上では
「庭 三郎 の 現代日本語文法概説」
http://www.geocities.jp/niwasaburoo/index.html
というサイトがなかなか詳しいです。

体系の違いを詳しく書いた本は…どなたか教えてください。私も読んでみたいです。

ついでに,市販の国語辞典は,基本的に学校文法に従っていますが,細かく見るといろいろと違いがあります。
例えば,広辞苑は昔から,形容動詞を認めず,「名詞+だ」としています。
また,ある辞典では,形容動詞(口語の)に「ダ型活用」と「タルト型活用」の2種類を設定しています(後者は例えば「堂々たる」「堂々と」の2つだけの活用形を持つ)。
これに対し別の辞典では,「堂々たる」は連体詞,「堂々と」は副詞,としています。

そんな現状を反映してか,中学生向けの文法参考書でも,細部は異説がある,ということが最近では書かれるようになってきました。
ただ,さすがに形容動詞を認めない説や,日本語教育文法については,書いてないですね。
もし下手に書いたりしたら,生意気盛りの中学生が他の説に従って答案を書いて,国語の先生を困らせかねないからかもしれません。
(というのは冗談で,本当は,最初からいろいろな説を書いたのでは,初学者は混乱するからでしょう。)

あれこれ書いてきましたが,たぶん,私などよりずっと詳しい方がいらっしゃると思いますので,不備・不足がありましたら補っていただければ幸いです。

投稿日時 - 2008-02-13 03:58:18

補足

回答ありがとうございます。
非常に詳しく教えていただいて参考になりなりました。
私も義務教育の国語の時間の文法の授業はあまり、おもしろくありませんでしたが、最近、日本語というものに興味がわいてきたのです。
私の知り合いに日本に来て日本語を独学してしゃべれるようになった外国の方がいますが、その人はもともと英語もしゃべれるのですが、英語が母語の人ではなく、日本語同様、英語も勉強して身に付けたのです。
そしたら、意外にも会話だけなら、英語よりも日本語の方が簡単だと言っていました。
日本人でも五段活用・上一段・下一段、サ変・カ変とか、複雑に思えますが。
ただ、読み書きは漢字があるので難しいそうです。
参考URLの紹介も感謝いたします。

投稿日時 - 2008-02-13 13:51:03

ANo.1

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回答(3)

ANo.3

(外国人が日本語を学習するのに分かりやすくするための)日本語教育においても,いろいろな流派があります。それぞれ日本語教育の現場で苦心された方々が編み出されたものです。
たとえば,「イ形容詞」「ナ形容詞」などの用語もどこかできめられたものがあるわけではなく,自然にそのような名称が多くの場合に使われるようになったようです。
詳しい中身はとてもご紹介できません。
Web上にも,たくさんのサイトやブログが公開されています。(検索してみてください)
参考書として,
「日本語に主語はいらない 百年の誤謬を正す」金谷武洋著(講談社選書メチエ)2002-1
「象は鼻が長い」三上章著(くろしお出版)2002-12第27版:(この本は外国人向け日本語教育用の文法というわけではない)
「日本語の助詞は二列」江副隆秀著(創拓社出版)2007-5初版
などで,概要を理解できると思います。

蛇足ですが,国文法(学校文法もその中に入る)にもいくつかの流派があり,これだ,という確定したものは残念ながら無いようです。

投稿日時 - 2008-02-14 23:45:11

お礼

回答ありがとうございます。
参考書の紹介も感謝致します。
なかなか興味深いです。

投稿日時 - 2008-02-17 00:36:31

質問者さんは外国の方ですか?
普通の日本人は「イ形容詞」「ナ形容詞」なんて知らないでしょう。
あっちなみに「い形容詞」「な形容詞」って書くんだと思いますが。
日本語教師が心得るべきこととしては、学習者にできるだけ「文法」という
ものを意識させないで教えていくことです。ですから初級では活用形だとか
品詞ということはなるべく教えません。「ない形」「ます形」とかは
便宜上、使いますが。ある程度、学習した際に教える場合も大部分は基本の
活用でその他、若干の例外があるので例外だけは覚えてくれというように
教えます。日本語教育では文法を言葉の仕組みとして教えるのではなく、
あくまで実用に即した必要性から教えるのです。ですから国文法の理論では
理屈が合わないこともあります。たとえば国文法で厳密に言う形容動詞は
現在一般に使われる日本語では1~2語しかないそうですが、日本語教育では
「名詞+だ」でも意味が形容表現になるものはすべて「な形容詞」にして
しまいます。使えればいい、日本語能力試験で○がもらえればいいという
考えで文法を整理しなおしています。
活用形について言うと教科書によって違いますが、第1グループ、第2グループ、
第3グループという分類することが多いと思います。私は個人的に第1グループ、
第2グループ、その他グループという風に教えたことがあります。
活用についても「ない形」「ます形」「辞書形」「て形」「れば形」or「命令形」で
「て形」と「た形」は同じ、「れば形」と「命令形」は同じとして、
また日本語教育では「ます形」から入る、「辞書形」は表現の中では
初級レベルでは使わない、仮定表現はあるレベルまで「たら」だけで
乗り切り、命令形がマスターできたら、「れば形」を教えるというように、
常に学習者に学習内容が少ない、文法が単純であると思えるように教えていきます。

投稿日時 - 2008-02-13 11:18:52

補足

回答ありがとうございます。
日本人です。日本語教育に関心のある者です。
多少、関連の本を読んでいましたので、「イ形容詞」「ナ形容詞」などの事を知っていました。
なるほど、国内での国文法の授業などと違って、日本語文法は外国人用に実用的にアレンジもされているというところでしょうか。
言葉って道具ですよね。言葉にも規則があるわけです。
Kiriyama-taichoさんは専門家でいらっしゃるそうですが、諸外国語、特に欧米圏の言葉と比べて、日本語の特徴というのはどんなところにあると思われますか。
英語と日本語なんかは結構違うでしょうから、本当に日本語の染み付いた頭による考え方で英語を理解しようとしますと、なかなかわからないわけです。

投稿日時 - 2008-02-13 13:57:06

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