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相続税と養子縁組について

(1)祖父と孫(4人)を養子縁組し遺産を祖母と孫4人で相続しようと考えているのですがその場合のメリット、デメリットは?
(2)仮に上記の者が祖父の遺産として土地約3億円、マンション約2億円、借入金2億円を相続した場合の相続税は?
(3)相続税法上、最も得をする相続の仕方は?

    祖父-祖母
      |
      子(養子)-妻
           |
       孫1 孫2 孫3 孫4
 
子(養子)は相続を放棄します。
祖父と孫4人が養子縁組をしても税制上、法定相続人として認められるのは2人までのようですが、それでも養子縁組をすれば相続人としては認められるのでしょうか? 
宜しくお願い致します。
 

投稿日時 - 2002-09-16 15:04:15

QNo.359711

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質問者が選んだベストアンサー

1.法定相続人が受けることができる相続に関わる基礎控除額について

 (1)民法と相続税法の違い
 御祖父様と4人のお孫さんが養子縁組し、養子が御祖父様死亡後に相続放棄をした場合、民法上の法定相続人は、御祖母様と4人のお孫さんの合計5人です。
 しかし、相続税法上、基礎控除を受けるために計算上用いられる法定相続人の数は、民法上の法定相続人の数とは異なった考え方をします。

 (2)相続税法上の法定相続人の数
 今回の場合、御祖父様に実子がおらず養子の数は4人です。このように被相続人(御祖父様)に実子がいない場合、養子の数が2人以上何人いても、基礎控除を受けるために計算上用いられる法定相続人としての養子の数は2人までしかカウントされません〔相続税法15条2項2号〕。

 (3)法定相続人が受けることができる基礎控除額
 したがって、法定相続人が受けることができる分としての基礎控除は、ほかの方がおっしゃっておられるように
  5000万円 + (御祖母様1人 + 養子2人)× 1000万円 = 8000万円です。


2.相続税の課税対象財産の価額の計算

 (1)約3億円の土地
 土地の評価基準は非常に複雑です。問題の土地の詳細がわからないので、この約3億円の土地というのは、全て御祖父様の所有であり、その全てが約2億円のマンションが建てられている「宅地」であり、御祖父様ご夫婦はこのマンションの一室を自宅として使用し、ほかの部屋は賃貸していたと仮定して以下のお話を進めます。

   1)土地の評価方式
 土地の評価方法には、「路線価方式」と「倍率方式」とがあります。その土地を管轄する税務署に行けば、問題の土地が「路線価方式」による土地か「倍率方式」による土地であるかがわかります。

    (ア)路線価方式
 土地に隣接する道路ごとに土地の評価額を設定しているもので、税務署備え付けの路線価図(市販もされています)をご覧になれば、隣接する路線ごとの評価額がわかります。
 基本的には、この路線価に土地の面積を掛けて出てきた額が評価の基礎となる金額です。
 しかし、その土地に隣接する道路が一つとは限りません。また、形が不整形であったり、角地や角地に準じると考えられる土地であったりと様々な要因があり得ます。
 そこで、路線価を基準に、
     a.奥行価格補正率
     b.側方路線影響加算率
     c.二方路線影響加算率
     d.間口狭小補正率
     e.奥行長大補正率
などにより路線価を補正して出てきた最終的な路線価に地積を掛け、これをさらに不整形地としての減価割合などによって補正して最終的な土地の評価額を出すことになります。
 通常、市街地ではこの路線価方式がとられています。

    (イ)倍率方式
 これは固定資産税評価額に一定割合を掛けて出てきた額を評価額とするものです。市街地以外の地域で多く行なわれています。
 倍率方式が用いられている土地の場合、この倍率がいくつであるかについても管轄の税務署にお問い合わせになられればすぐにわかります。

   2)小規模宅地等の減額
 宅地について、200m2の面積分まで、条件により50%~80%の評価額の減額が認められます〔租税特別措置法69条の3〕。ここでは、御祖父様が不動産貸付業を営んでいたと仮定して、減額割合が最低の50%であるとします。

   3)土地の課税価額の計算
 上で算出した土地の価額が3億円であったとします。
 そして、宅地の面積を300m2。建物の延べ床面積を500m2(うち御祖父様ご夫婦の自宅用の延べ床面積は150m2)。借地権割合を60%。借家権割合を30%。土地は述べ床面積に応じて利用されていると仮定します。そうすると、

    (ア)自用宅地
  3億円 × 150m2/500m2 = 90,000千円

    (イ)貸付用宅地
  3億円 × 350m2/500m2 × (1- 0.6 × 0.3) = 172,200千円

    (ウ)小規模宅地等の減額
   90,000千円 ÷ 150m2 × 150m2 × 50% = 45,000千円
  172,200千円 ÷ 350m2 × 50m2 × 50% = 12,300千円

    (エ)土地の課税価額
  90,000千円 + 172,200千円 ― 45,000千円 - 12,300千円 = 204,900千円


 (2)約2億円のマンション
 詳細がわからないので、ここでは仮に固定資産税評価額が2億円であったとします。先程と同様の仮定のもとに計算すると、

    (ア)マンションの自用部分
  200,000千円 × 150m2/500m2 = 60,000千円

    (イ)マンションの貸付部分
  200,000千円 × 350m2/500m2 × (1- 0.3) = 98,000千円

    (ウ)マンションの課税価額
  60,000千円 + 98,000千円 = 158,000千円

 (3)不動産の課税価額
 宅地とマンションの課税価額の合計ですから
  204,900千円 + 158,000千円 = 362,900千円


3.相続税額の計算
 (1)債務控除
 借入金2億円は課税価額から控除されます。
したがって、課税価額は
  362,900千円 - 200,000千円 = 162,900千円

 (2)基礎控除
 最初に述べたように8000万円が基礎控除額です。

 (3)相続税の課税価格の合計額
  (362,900千円 - 200,000千円 - 80,000千円)= 82,900千円

 (4)相続税の計算
   1)法定相続分をもとにした相続税の総額
 各人の相続税額は、法定相続分で計算します。

    (ア)御祖母様
  82,900千円 × 1/2 × 25% - 2,700千円 = 7,662千円

    (イ)お孫さん1人当たり
  82,900千円 × 1/2 × 1/4 × 15% - 400千円 = 1,554千円

    (ウ)相続税の総額
  7,662千円 + 1,554千円 × 4 = 13,878千円


   2)配偶者の税額軽減
 御祖母様の算出税額は、(4)-1)-(ア)より7,662千円となりますが、この場合、御祖母様が法定相続分どおりに相続したとすると
  13,878千円 × 1/2 = 6,989千円
までの配偶者控除しか受けられません。したがって、この場合
  7,662千円 - 6,989千円 = 673千円
は、御祖母様も相続税を支払うことになります。
 しかし、7,662千円 / 13,878千円 ≒ 55% なので、御祖母様がご自分の法定相続分 1/2 を超え、課税価額の55%までの財産を相続すれば、7,662千円全額の控除を受けることができます。

   3)その他の控除
 配偶者控除以外にも、未成年者控除〔相続税法19条の3〕、障害者控除〔同法19条の4〕、相次相続控除〔同法20条〕などの控除制度があります。

   4)相続税の総額
 控除に関しては配偶者控除を眼一杯使い、その他の控除の適用はなかったとした場合、相続税の総額は
  1,554千円 × 4 = 6,000千円
となります。


4.まとめ
 とりあえず簡単化した事案で計算例を上げてみましたが、条件が異なれば計算結果も大幅に変わります。一度、税務署や出入りの税理士の先生がおられればその方にご相談なさると良いと思います。
 税務署は「不正な税金逃れ」の相談には応じませんが、法の範囲内での節税対策の相談には快く応じてくれます。
 以上、ご参考まで。

投稿日時 - 2002-09-17 23:55:29

お礼

大変細かく丁寧に回答頂きましてありがとうございます。

投稿日時 - 2002-09-18 04:32:19

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回答(4)

ANo.3

概ね回答が出ていますが、遺産として土地約3億円、マンション約2億円と書かれていますが、これは時価でしょうか。

相続税の場合、不動産の評価は時価ではなく、国税局の路線価を、路線価がない場合は固定資産税の評価額を使って評価し、おおよそ時価の70%程です。

そうなると、相続財産は500.000×70%=350.000
350.000-200.000=150.000となり、控除額80.000を引くと、課税対象は70.000万円になります。
祖母(7千万円×1/2)×25%-270万円=605万円
孫 (7千万円×1/4)×20%-120万円=230万円
合計835万円になります。

参考urlもご覧ください。

参考URL:http://www.naganuma.com/contents/souzoku/youshiengumi.htm

投稿日時 - 2002-09-16 23:01:50

お礼

大変参考になりました。ありがとうございました。

投稿日時 - 2002-09-17 16:50:18

ANo.2

養子は相続人としては認められます。法定相続人としては、2人までしか数えられませんが、#1の方の回答にあるように数えることを認められないときもあります。(めったにありませんが・・・)

1 メリットは、法定相続人が1人増えることによって相続税の基礎控除が1千万増えること。

デメリットは、孫に未成年者がいれば代理人をたてなくてはいけないこと。
孫各自が遺産の分配を主張し、遺産分割協議がスムーズにいかなくなる可能性があること。誰でも権利があると分かればなるべく多く遺産を欲しがります。相続財産が多くなるほど、相続人が多くなるほど、遺産分割はもめます。

2 資産5億円-負債2億円=純資産3億円
3億円-(基礎控除5千万+法定相続人の数3人×1千万)=2億2千万円
相続税は法定相続分で計算するので、
A(2億2千万円×1/2)×40%-1,520万円=2,880万円
B(2億2千万円×1/4)×30%-520万円=1,130万円
A+B×2=5,140万円(相続税の総額)

3 配偶者控除を目一杯使えるように、祖母が1/2以上相続する。

投稿日時 - 2002-09-16 17:31:25

お礼

大変参考になりました。ありがとうございました。

投稿日時 - 2002-09-17 16:50:51

ANo.1

一般に養子の法定相続人は実子の場合と全く違いなく扱われます(相続税の2割加算はありません)
相違は、基礎控除等、法定相続人の『数』が問題となるときに2人までしかカウントされないだけです(誰が超過分という判断はなされません)
ただ、相続税の負担を不当に減少させる目的のためと判断される(実際その通りだったりするわけですが)ことがあり、そうなるとカウントに入れることがまったく認められなくなりますので、(もし別居の場合は)養子縁組後は同居するなどして『実績』を作っておいた方がいいかもしれません

投稿日時 - 2002-09-16 16:49:26

お礼

大変参考になりました。ありがとうございました。

投稿日時 - 2002-09-17 16:53:30

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